「...What is all this?(これ、なんなんですか……?)」
思わずドン引きした顔で画面を指さすと、ジャックスが「Ah!」と嬉しそうに覗き込んできた。
「That's from when I hung out with this model in the Philippines.(それ、フィリピンのモデルと遊んだ時のやつな)」
「うわ……」
海外のアーティストってこんな大っぴらに遊んじゃって良いものなの?それともコイツらが特殊なだけ?
口角を引き攣らせつつ、私は怖いもの見たさでさらにスクロールを続けた。
ジャックスは私に身体を寄せて一緒に画面を覗き込みながら、ご丁寧に解説をしてくれる。
「And this one's from Indonesia. She was super hot, right? And this is…(で、こっちはインドネシアの子。めちゃくちゃホットだったぜ。で、これは……)」
そんなこんなで見ていくにつれて、彼の好みが大体分かってきた。
ミステリアスな雰囲気とセクシーさを併せ持った、アジア系の高身長美女が好きなのだろう。そう考えると、もしかして私も黒髪だったから目をつけられたのだろうか、なんて思ってしまう。
ろくでもないやつ……と密かにジト目を向ける私。その横で、黙って見ていたローガンが、心底呆れたように低く鼻で笑った。
「Yellow fever monkey.(イエローフィーバーの猿)」
完全に他人事のような態度。自分のことを棚に上げて紳士ぶっているみたいだけど、残念ながらあなたに彼を馬鹿にできる資格はない。
すぐに画面を操作してローガンのプロフィールを開き、その眼前に突きつけてみせた。
「Says you. What about this one?(あなたもでしょ。これはなんなんですか?)」
その画面に写っているのは、ゴージャスなブロンド美女とローガンが、日本だったら一発炎上の距離感で写っている写真。
公認彼女とかだったらまだ許せるけど……。
「My friend with benefits from Russia.(ロシアのセフレ)」
大概である。
