ベリッ!!!!
ジャックスが、光の速さで私から引き剥がされる。
犯人はもちろん、ローガン・ヒューズだった。
「You’re getting in the way!(お前がいると話が進まねぇ!!)」
「Come on, I was talking to him.(なんだよ、今いいとこだったのに)」
「You’re always "talking" to somebody. Shut up.(お前はいつも誰かにそれやってんだろ。黙ってろ)」
ジャックスは未練たらしくこちらをじーっと見ていたけれど、ローガンは完全に無視。
そのまま苛立ちを吐き出すように大きく息を吐いてから、くるっとこちらに向き直った。
「Anyway. There’s something I need you to do.(とにかく!俺はお前に頼みたいことがある)」
「……What is it?(……なんですか)」
なんとなく無理なことを言われそうだなと察しつつ、私は聞き返す。
するとローガンはちょっと躊躇った後──
珍しく少しかしこまった態度で、口を開いた。
「I wanna know how Sho really feels now. Whether he’s completely given up on making his debut over here again……or whether some part of him still wants to come back.(今の翔が本当はどう思ってるのか知りたい。こっちで再デビューすることを完全に諦めてるのか、それとも少しでも戻る気が残ってるのか)」
「Impossible.(無理です)」
食い気味で即答してしまった。
「……」
「……」
数秒間、死ぬほど気まずい沈黙が流れる。
申し訳ない。
けれど、こればっかりはどうにも譲れないのだ。
というのも──
私と天鷲翔は、そこまで踏み込んだことを聞ける関係性では断じてないから。
むしろ下手にそんな古傷を抉るような質問をしたら、『なんでお前にそんなことを話さなきゃいけないの?』と一刀両断される未来しか見えない。
せっかく最近ちょっとだけ彼との雰囲気が良く(?)なったばかりなのに、自ら関係を壊すような真似はしたくなかった。
