「Hey, Chitose」
ジャックスは依然として私に興味津々で、当然のように私の肩にグッと腕を回してきた。
ちょうどスキンシップ禁止期間中だったということもあり、異性との久々のこの距離感に少し息が詰まってしまう。
なんでこんなに絡んでくるんだよ……。
「Ewan wants to see you too. You should come back to L.A. sometime. We’ll show you around.(ユアンも会いたがってるし、またLAに遊びに来いよ。今度は俺らで案内するからさ)」
「Uh……well……(え、いや、でも……)」
軽い調子で誘われて、私は曖昧に言葉を濁した。
LA自体は別にいい。けど、この人たちと一緒に回るのはちょっと非現実的だと思う。
だって、気を抜いたらさっきみたいな集団に追いかけられそうだし、それに。
私は、ちらっとローガン・ヒューズの横顔を見た。
──この人は多分、私のことが嫌いだ。
LUCA合宿で私に一票差で負けた時、プライドをぐちゃぐちゃにへし折られてあんなに怒っていたし。
私も腹が立って生意気に言い返してしまったせいでバチバチ関係なのに、今更許してもらえるわけがない。
と、そんな私の視線に気がついたのか。
ローガンはちょっと気まずそうに視線を泳がせた後──
ようやく、こちらの方を真っ直ぐに見た。
「Sorry about how I treated you back then.(あの時は悪かったな)」
「…………」
えっ?
あまりにも想定外の謝罪。
私は一瞬、その意味を理解できずに固まってしまった。
ローガンは首の後ろを掻きながら、ちょっと言いづらそうに続ける。
