「Quem manda aqui?!(ここを仕切ってんのは誰だ?!) 」
「D-PARTY!」
ギャラリーが声を揃えて叫ぶ。
「Não ouvi! Quem manda aqui?! (聞こえねぇぞ! ここを仕切ってんのは誰だ?!) 」
「D-PARTY!!!」
さっきよりも大きな声が、高架下いっぱいに響き渡った。
何だ何だ、と騒ぎを聞きつけた人たちまで集まり始め、あっという間に私たちを囲む輪が広がっていく。
そんな中で、輪の中に残された私だけが、真っ青な顔をして固まっていた。
……ちょっと待って。
今、もしかしなくても『D-PARTY』って言った?
すぐに彼の全身を上から下までよく見てみる。
するとそこで初めて、この酔っ払いおじさんが履いているボトムスに見慣れたロゴが入っていることに気がついた。
まさか。
嫌な予感に顔をしかめた、次の瞬間──
ドンッ!!
重い踏み込みと共に、男の身体が勢いよく沈んだ。
ぞく、と背筋が戦慄する。
さっきまでの千鳥足は嘘みたいに消え、酔っ払いとは思えないキレのある動きが空気を斬った。
一瞬にして、理解する。
……間違いない。
この人、どこぞの雑魚酔っ払いダンサーなんかじゃなく──
ガッチガチの『D-PARTY』所属プロダンサーだ。
