「これ飲んで今日もオール練するつもりだったでしょ」
「……」
なんでバレてるの。
明日は、いよいよ路上パフォーマンスの当日だ。
篤彦との厳しい居残りレッスンでクタクタだけど、一時間ほど仮眠を取った後エナドリをぶち込み無理矢理脳を覚醒させて、夜通し自主練に励むつもりだったのに。
固まる私に、翔は淡々と言葉を重ねる。
「今日はもう練習しに行かないで」
「……」
「自己管理ちゃんとして。ちゃんと寝て」
は……?
突然の過保護命令に、完全に面食らってしまう。
さっきまで散々言葉でぶん殴ってきた冷徹正論オバケはどこへ……?
口をぽかんと開けて固まる私に、翔はジュースのパックを「ほら」とさらに押し付けてきた。
文句は受け付けないとばかりの強引さに、私は慌ててそれを受け取る。
