……いや、うん、絶対にそうだ。玉砕したことにしておけば、学園で一体何があったのかを事細かく説明する必要もなかっただろうに。
この感じじゃ、多分根掘り葉掘り探られて色々バレることになる。
こうなったら、質問責めを受ける前に、さっさと寝て追及を断たなければ。
そう思った私は──
「もう寝ます」
言うやいなや、返事も聞かずに頭を布団に引っ込める。
終わり。
この話は終わりです。
これ以上話すことは何もないので喋りかけてこないで。
「おい」
聞こえない。
「千歳ちゃん」
何も聞こえな──
バサッ!!!!
閉じたはずの視界が、一気に明るくなった。
布団が剥ぎ取られたのだ。
「っ、な、」
慌てて振り向くと、ベッドのすぐ傍にいつの間にか間合いを詰めていた篤彦が立っていた。
逃げ場を塞ぐようにベッドのフレームに手をかけ、じっとこちらを見下ろしてきている。その手にスマホはもうない。
「──詳しく聞かせろ」
……逃げ出せる気配、なし。
やる気満々のゴシップ取調官に捕まってしまった私は、死んだ目になりながら、渋々起き上がるしかないのだった。
