「何笑ってるんですか、」
「いや、あんた、千歳あんたさぁ……」
顔を赤くしながらちょっと睨むと、ようやく篤彦が向き直る。
笑い過ぎて涙が浮かんだ目元を拭いながら、彼は──
「馬鹿?」
ストレートに悪口を言ってきた。
ひどい。
まあ確かに、今考えたらちょっとおかしかったかなとは思うけど……
これでも、私なりにちゃんと調べてちゃんと考えた結果なのに。
赤くなった顔を隠すように、俯く私。
そんなこちらの反応など微塵も気にせず、篤彦はまだ死ぬほど笑っていた。
「それを真面目に持ってる遥風も普通にアホであかんわ……死ぬ……!」
身体を折り曲げて、永遠にゲラ笑い。
と、それだけで完結すればまだ良かったものの──
「なー、翔くん聞いた?」
この拡声器男は何を血迷ったか、すぐそばの床でストレッチをしていた天鷲翔にまで絡み始める始末。
いやいやいやなんでよりによってこの人に……!!
かなり焦る私。
翔は片耳からワイヤレスイヤホンを取って、涼しい顔でこちらを向く。
「何を?」
「なんでもない、なんでもないです」
「千歳、自分の代わりにうさぎのぬいぐるみ遥風にあげたんやって」
言いやがった……。
