さっさと嫌いになってくれ〜アイドルオーディションで嫌われたい男装美少女、なぜか姫ポジ獲得?!〜



その後、ブラジルでのダンス合宿はどうにかこうにか軌道に乗り──

気づけば、早いもので帰国まではあと二週間ほどとなった。


この期間、私たちは、初日に強制的に入れさせられた『Dais』全体のブラッシュアップに奔走させられ……


あ、いや、違う。『全体』ではない。

正しくは、『ダンスブレイク以外』だ。


というのも、最初に私たちに送られてきたコレオ動画は、ダンスブレイクパート抜きのトラックを使ったものだった。

けれどMr.Dが言うに、本番では二番のサビと落ちサビの間にダンスブレイクパートが追加されるらしくって、スケジュールだと、これくらいの時期からぼちぼちダンスブレイクに取り掛かることになっていた。


だから、私もそろそろかな〜なんて頭の片隅で思っていたんだけど、前回のレッスンでちょうど、Mr.Dからダンスブレイクへの言及があったのだ。


『I’ve got the dance break ready. A nasty one, too. (ダンブレ案はもうできてる。しかも、かなりエグいやつがな)』


──ダンスブレイク。すなわち、精鋭中の精鋭による、曲中最大級の爆発点。

選ばれるかどうかで、ファイナルでの存在感が大きく左右される美味しいパートだ。

だからこそ、彼の発言にメンバーたちは注目した。


もしかして、今からコレオを見せてくれるのか……?


そんな期待の視線が集中する中、Mr.Dは──