「もしかして……社長から何か言われました?」
「え?あー」
私の問いかけに、篤彦は気怠げに声を漏らし、スマホの画面をトントンと指先で叩く。
「連絡ならさっき」
「内容は」
「ガンダムユニコーンで五万発出したらしい」
「……」
「今脳汁で風呂入っとるって」
本気でどうでも良い。
「他には?!」
私の必死の問いかけに、篤彦は「んー」と面倒そうに視線を逸らし、軽く肩をすくめた。
「……脅された」
「脅された?」
「『千歳に変なことしたらファイナルで悪編しちゃうぞ』って」
編集も何も素材そのものが悪では。
「信用ないよなぁ。変なことなんてしたことないのに」
変なことしかしてないですよ。
「でも正直、千歳ちゃんも部屋変わって寝込み襲われる心配なくなって良かったんちゃう?」
しらこい顔でそんなことを言いながら、濡れたタオルを首にかける篤彦。
そのまま、ドサッ、と隣のベッドに身を投げて、スマホをいじり始めた。
「まぁ……それはそうですけど」
ちょっと口を尖らせて、そうこぼす。
