「あっっっつ」
ホテルを出た瞬間、私は思いっきり顔を歪めた。
肌を刺すほど強い日差し、アスファルトから返る熱。
立っているだけなのに、じわりと背中に汗が滲む。
慌ててスマホで気温を調べてみると、今日はなんと最高気温30度超え。
しかもむわっとした湿気のせいで、気温以上に重苦しく暑さが絡みついてくる。
エマプロ期間は真夏に被らないから、男装中の服問題はどうにか回避できると思っていたのに……
まさか、こんな落とし穴が用意されていたとは。
巫静琉、私の事情を知ってるくせに、配慮とか何か無いわけ?
ただでさえSNSで榛名千歳ゲイか女説が囁かれてるっていうのに、火に油を注ぐようなことは勘弁してほしい。
ちなみに、この下はタンクトップなので今日は絶対に脱げない。
Tシャツならまだしも、タンクトップ姿なんて晒したらその瞬間社会的に終わる。
熱中症にならないようになんとか耐えよう……。
と、リオのギラギラした暑さにげんなりしているのは、どうやら私だけのようで。
男性陣はというと、このザ・異国!な雰囲気に当てられているのか、いつもより数段テンションが高くなっているみたいだった。
