「では次に、二曲目──」
再び、スクリーンが切り替わり始める。
数秒のエフェクト演出の後、顔を上げた私の視界に飛び込んできた題名は──
『Dais』
「二曲目は『Dais』。楽曲提供・鷹城葵、振付提供・Mr.D。レトロなスウィングサウンドと現代的なビートが融合した、エレクトロスウィング調のダンスナンバー」
へぇ……
……
……
…………ん???
綺麗に二度見した。
鷹城葵はまぁまだ分かる。
ただ……振付提供、Mr.D?
あの鬼畜レッスンの、Mr.D?!
衝撃をすぐには消化しきれず硬直する私に、隣から栄輔がクスクスと笑いながら話しかけてきた。
「千歳くんのトラウマじゃないっすか」
「うるさいな」
ちょっと口を尖らせて横を向いた。何も言い返せないのが悔しい。
確かに、前回のLUCA合宿にて私は、彼のレッスンで心とプライドをズッタズタに引き裂かれた。
もうあれが終わったら会うことはないだろうと完全に油断していたからこそ、ショックが大きい。
まさか、またあの悪夢の再来になるのだろうか。
焦りまくる私を面白そうに眺めながら、栄輔は小声で話しかけてくる。
「てか、これ俺らまたLUCAに行くってことっすかね?」
「でもLUCA合宿ってもう終わってると思うし……あっちが日本に来るとか?」
「わざわざ?」
こそこそとマイクに拾われない程度の声量で会話を続ける私たち。
そんなこちら側の疑問を読み取ったように、静琉は続けた。
