表情はいつも通り飄々としているけど、その目は全くもって笑っていない。
「……出たよ」
遥風が、これ以上ないほど露骨に嫌そうな顔をした。相変わらず妖怪扱いされている峰間京。
「すぐエロがんなって、皆戸遥風」
「好きな子相手にエロがって何が悪いんですか?あ?」
公の場でなんつー会話をしてるんだ、と頭を抱えそうになる。
周囲にはスタッフさんも、他の参加者たちもいるっていうのに……。
開き直ってキレ気味の遥風を前に、峰間京は微塵も動じず。
雑にポケットに両手を突っ込んで、軽く肩をすくめた。
「てかそもそも、今は千歳へのスキンシップ禁止期間だから。ね?千歳」
ふっと京に顔を覗き込まれて、私はちょっと息を止めるけれど。
誤魔化すわけにもいかないので、こくりと頷くと、遥風の目が少しだけ見開かれた。
──そうなのだ。
今回の遥風との炎上騒動を経て、私はついに決断した。
依存解消作戦を、本格始動させることを。
依存を断ち切るには、まず形から。
お酒や薬だって、まずは辞めなくちゃ始まらない。
なら、きっと私たちも同じ。
そんな考えのもと、京や遥風を含めた参加者全員に対し、スキンシップ禁止を発動することにしたのだ。
