……何も言い返せなかった。
全部本当のことだったから。
特に遥風と京。
彼ら二人は、いつもは冷静なくせに、キャパを越えるとすぐカッとなって歯止めが効かなくなりがち。
私に対してのスキンシップが増えるのはもちろん、ヤバい奴に喧嘩売ったりとか、高いとこから飛び降りたりとか、社会的にも物理的にも危険な言動も増えていて……。
もし私のせいで二人が無茶をして被害が出たら、それこそ最悪。
そう考えると今の私ってやっぱり、みんなの判断を狂わせる毒みたいな存在になってしまってる。
……ダメだな、私。
ぐるぐる考えれば考えるほど、自分自身に怒りが湧いてきて、視界が一瞬滲みかけた。
と、そんな私の表情を察したのか。
「……ちょっと。ここで千歳ちゃんを責めんのはお門違いじゃないっすか?」
今まで黙って聞いていた栄輔が、苛立ちを含んだ口調で篤彦に言い返した。
「そういうことなら俺らに怒るべきでしょ。ゲーム中毒で勉強できない子どもがいて、ゲーム機に怒る親がどこにいるんすか?」
その言葉に、スッと目を細める篤彦。
造形的には柔らかい印象を持つ瞳が、冷たい光を帯びる。
「ゲーム機ぶっ壊す親ならおるよな」
とんでもない毒親である。
まぁ、確かにシンプルで合理的な解決策ではある。その方法で成績が上がる子も、確かにいるだろう。
