あの甘ったるい空気を纏った遥風相手にあんなふうに触れられれば、今までみたいに仲の良い友達同士で誤魔化すのが厳しくなるのは当然。
……自分でも、分かっていた。
分かっていて、ちゃんと注意していたつもりだったのに。
「……なんで……」
なんで、こんなことになってしまったんだろう。
口元を押さえ、真っ青になって固まる私。
その背中を、京が落ち着かせるみたいに撫でてくる。
篤彦はそんな私たちを前に、柔和な顔立ちを歪ませて軽く舌打ちした。
なんでお前が被害者ヅラしてるんだ、って顔だ。
「……お前のせいで、エマプロの男らはどんどんおかしくなってってる。遥風は勿論、京も、栄輔も、ちゃんと自分律せてたはずの奴らが、どんどん女のことしか頭にない腑抜けになってんねん」
突き放すような色の滲んだ瞳が、私を射抜く。
