朝。
窓の外から聞こえてくる小鳥の囀り、道路を通過する車の音。
平和な朝の静かな空気感は、一日の始まりのスイッチを入れられる気がして割と好き。
なんだけど──
こんな状況では、さすがにそんな呑気なことは言っていられない。
どんな状況か。
簡潔に説明すると、私は今峰間京と一緒のベッドで寝ている。
背後から、ぎゅっとキツく抱きしめられるような形で。
加えて、シーツはぐちゃぐちゃに乱れていて、服もはだけているような状態だ。
……って、いやいやいやいやいや、まずい。
まずいでしょ、これ。
京が私に依存しちゃってるのをどうにかしよう!とか言っておいて、最終的に行き着いたのがこの状況?
わけが分からない。こんなはずじゃなかったにも程がある。
「っ、ん……」
寝返りを打とうとして、身体に重く残る鈍い痛みにちょっと顔をしかめる。
それと同時に、腰に回されていた京の腕の力が、ぐい、と強くなった。
……あ。
「おはよ」
耳元に降ってくる、寝起きの、低く掠れた声。
突然の刺激に、びくっと肩が跳ねる。
……起きてた。
いつから?
いや、一旦そんなことはどうでもいい。とりあえず朝っぱらからこの空気感はまずい。
身を捩って、なんとか彼の腕の中から抜け出そうとする。
けれど当然びくともしなくて、それどころか私のうなじに鼻を押し付けて深く匂いを嗅いでくる京。
