──分かるでしょ。
そんなことを言いたげな、あまりに甘くて執拗な口付け。
これには、私も一回目のような抵抗はできなかった。
だって──
さっきまで、あまりにも生々しい『弱さ』に触れてしまっていたから。
逃げ出したい、という焦りよりも、受け止めなきゃいけない、という気持ちの方が強かった。
今まで散々辛い思いをさせてきただけでなく、他の男相手に最悪な契約を結んでしまった、という後ろめたい事実。
そんな裏切りを抱えている私に、傷だらけの彼を突き放す資格があるようにはどうしても思えなくって。
「ん、……ふ……っ」
私が抵抗しないことに気づいたのだろう、京はキスをしながら、褒めるみたいに頭を撫でてきて。
そのあと、掌は下へと降りていき、シーツと背中の間にするりと差し込まれる。
そして──
パチン、と軽い音が弾けた。
「……っ」
これはきっと、贖罪。
ここで彼を拒絶してしまったら、今度こそ彼の心は私のせいで壊れてしまうから。
その代わり、終わったらちゃんと話して、これからの線引きについてちゃんと考えなくちゃ──
そんなふうに、心の中で必死に言い訳を繰り返しながら。
私は、唇と手から伝わる京の熱に、深く溺れていくしかなかった。
