──ガチャンッ!!
背後で、冷徹な音を立てて扉が閉まる。
制服や諸々が入った紙袋と一緒に、私は問答無用で広い寝室の中へと放り出されてしまった。
ほんっと、人使いの荒い……。
本日何回目か分からないため息を吐きつつ、顔を上げる。
カーテンの隙間から差し込む、冷ややかな月の光。
それに照らし出されるようにして、大きなベッドに横たわっている霞の姿が見えた。
しん、と静まり返った空気。
聞こえてくるのは、シャーッと雨水を跳ねる車の走行音と、トン、トン、と一定のリズムを保って軒先から雫が落ちる音くらい。
……もしかして、寝てる?
だったら、このまま物音を立てずに暗闇の隅っこで息を潜めていれば、朝までやり過ごせるかな……?
そんな淡い期待を抱いて、壁に背中を預ける私だったけれど。
「……来ねぇの?」
「っ……」
起きてた。
掠れて弱い声にドキッとしてしまったけれど、私は慌てて気持ちを立て直す。
