「①必要とあらば格上をも利用する物怖じしない聡明さ!
②利害で動けるが、それ以上に義理人情を重んじる精神性!
③九条霞という人間の本質を素早く見抜ける慧眼!
④必要とあらばご自身を駒にできるしたたかさ!
⑤千歳様が霞様のことを好きではない!
⑥霞様が千歳様のことを大好き!
⑦顔がとってもカワ」
「分かった、分かりましたから黙ってください一旦」
この人は、一体私と霞の絡みをどこからどこまで見てきたんだ……?
まさかとは思うけど、盗聴器でも付けられてたんじゃないでしょうね。
胸焼けしそうな熱量を前に、頭を抱えてため息を吐く。
そんな私を前に、総一郎さんは満足したのか、ガラガラとホワイトボードを撤収させて。
その後、再び座布団に腰を下ろすと、ニコッと穏やかに微笑んできた。
「霞様は、バカ息子に甘やかされて育ったぶん、いささか歪んだ面もございますが──
本来は頭も勘も良い。組の跡取りとして申し分ない器です。そして、千歳様」
言いながら、改めてこちらに向き直り、むんずとこちらの両手を掴んできた。
「あなたはそんな彼の隣に立ち、手綱を取るに足るお方でいらっしゃる」
……
えぇー……?
私は無表情を装いながらも、内心では思いっきり顔をしかめていた。
