さっさと嫌いになってくれ〜アイドルオーディションで嫌われたい男装美少女、なぜか姫ポジ獲得?!〜



浴場の湯気の中、頭からつま先まで徹底的に磨き上げられ、実に二時間半。

湯上がり、ようやく解放されたと思った私を待っていたのは、更なる予想外で。


「お召し物はこちらに」


用意されていたのは回収された泥だらけの制服ではなく──

滑らかな光沢を放つ、最高級シルクのワンピース。


ネグリジェめいたその繊細な作りに、私は思わず表情を引き攣らせた。


まさかとは思うけど……

今日、私をここに泊まらせるつもりですか?


しかも下着サイズまでピッタリって、怖すぎるでしょ。

一体この家、私の正体についてどこまで知ってるの……?


これだったらむしろ、拷問の方がまだ怖くなかったかも……と、不気味すぎる歓待ムードにタジタジになる。


そんな私をよそに、お手伝いさんによるアウトバスケアは手際よく進んでいった。


甘く上品な匂いのするボディオイルやミルクを塗り込まれ、肌はふわふわに。

サロン用ヘアオイル+ヘアミルク+最高級ドライヤーでのブローで、鎖骨まである地毛は指が滑り落ちるほど滑らかに。

仕上げに唇にバームを重ねられると、体温でじゅわっと溶けて、うるうるとした質感に仕上がった。


……私って、定期的に大人の着せ替え人形にされるのなんなんだろう。