さっさと嫌いになってくれ〜アイドルオーディションで嫌われたい男装美少女、なぜか姫ポジ獲得?!〜


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「……と、いう感じです」


数分後。

ようやく一通り事情を説明し終え、ざっくりと締めくくると。

兎内双子は、すぐには何も言葉にできないみたいで、しばらく黙っていた。


長い長い沈黙。

雨が校舎を叩く音が、やけに鮮明に響く。


……情報過多すぎて、信じてくれないか?

それとも、こんな大事なことを黙っていたことに怒ってる?


今更そんな不安がどんどん湧いてきて、縮こまっていく私。


そんな居た堪れない沈黙を破ったのは──

陽斗だった。


「Youtubeのネタにしていい?」

「やめろ」


秒速でツッコむ雪斗。

あまりにも通常運転すぎる反応に、今度は別の意味で不安になる。

もしかして私、特大ゴシップを最悪な相手に売ってしまったのでは。


表情を引き攣らせる私をよそに、陽斗は「エーンやだやだ撮りたい撮りたい〜〜」と駄々をこねてソファからずり落ち始める。

雪斗はそんな兄にゴミを見るような視線を向けつつ、特大のため息を吐いた。