放課後。
私は、前に京と一緒に来た読書スペースのソファに身体を預け、一人うつらうつらしていた。
窓の外では、雨が降っている。
ポツポツと静かに落ちる、糸みたいに細い雨。
雨音の心地よさと、空が灰色の雲に覆われて薄暗いのも相まって、最近の疲労感がどっときてしまった。
暇潰しに読もうと思って本を借りたのに、いつの間にかそれを支える指先もだんだん力が抜けてゆき、意識がまどろみに落ちる五秒前。
そんな状態で──
トンッ、と背後から誰かに肩を叩かれた。
「っ……!!」
弾かれたように顔を上げると、そこに立っていたのは雪斗。
「……こんなとこで寝たりすんな。襲われるぞ」
さら、と揺れる黒髪の下、心配そうな瞳でこちらを覗き込んでくる。
……あ、また寝顔見られた。
四次の順位発表式の後といい、無防備な姿ばかり晒していることに恥ずかしくなって「ごめん……」と目を逸らす。
そのまま手元のスマホに視線を落とせば、ちょうど六限終わり、待ち合わせの時間ピッタリ。
