さっさと嫌いになってくれ〜アイドルオーディションで嫌われたい男装美少女、なぜか姫ポジ獲得?!〜



私はもう表情の引き攣りを隠すこともできず、掠れた声でなんとか絞り出す。


「俺のこと、どうするつもりですか……」


ヤキ入れ……?指詰め……?東京湾直行……??


騙そうとしてしまったのは事実なんだから、もう何をされても文句は言えない。

最悪の未来を想像し真っ青になって怯える私を、霞はちらりと一瞥すると。

ふっ、と笑いを堪えるように口元を押さえ、続けた。


「別にどうもしねぇよ。権力目当てで接触されんの、慣れてるし」

「っ、やっぱ多いんですか、色仕掛け」

「んー、勿論それが一番多いけど、もっとエグいのはいくらでもある」

「え?」


意味深な言葉。

硬直した私に、霞はまるでくだらない武勇伝でも語るような調子で続ける。


「たとえば、誘拐されて爪一枚ずついかれたりな。剥がされんのはギリ耐えれるけど、生えてくるまでが地獄」

「……」

「あと、お前撃たれたことある?マジで凄ぇの。痛いとかじゃない。あっついし、骨まで砕けるし。おすすめできねぇわ」