何があったかはよく分からないけど、おそらく霞が陥落寸前だから、ここで決めきれ、ってことだよね。
──了解だよ、京。
彼の意図を察し、しっかりと腹を括る私。
そんな私の内情なんて知る由もなく、霞は背もたれに体重を預けたまま、視線だけゆるくこちらに寄越した。
「……なぁ」
「なんですか」
「天羽茉白と付き合ってんの?」
…………はっ?
一瞬にして、固めたはずの覚悟が危うく吹き飛びかけた。
ちょ……ちょっと待ってどういうこと?
遥風との会話だけでは相手が茉白ちゃんとは特定できないはず……、って、ことは。
もしかして、あのキスを見られてた……?!
その可能性に気づいた瞬間、背中にじわっと冷たい汗が滲んだ。
やばいやばいやばいやばい、どうやって言い訳しよう。
一応この人はまだ茉白ちゃんを自分のターゲットとして捉えてるから、このままでは俺様の獲物横取り罪でぶん殴られて再起不能になる恐れがある。
それだけは避けたい……!!!!
