桜ノ丘の約束-10年前の後悔-

2. 将貴の決意
   将貴は、深く息を吸い込んだ。
「俺は……今まで、過去から逃げていた。」
 彼は、拳を握りしめながら続ける。
「事故のあと、俺は"自分が悪い"と思い込んで、それで全てを終わらせようとしていた。でも、それは違った。」
「……将貴。」
「達也がここに来たかった理由を知って、俺はようやく気づいたんだ。」
 彼は、ゆっくりと智香の方を向いた。
「俺は、ずっとお前に言えなかったことがある。」
 智香は驚いた表情で、彼を見つめる。