桜ノ丘の約束-10年前の後悔-

2. 丘の上へ
   駅からタクシーに乗り、さらに少し歩くと、桜ノ丘の入り口が見えてきた。
 長い階段の先に、小高い丘が広がっている。
 季節は秋だったが、風に舞う桜の葉が、どこか幻想的な雰囲気を醸し出していた。
「ここが……桜ノ丘か。」
 純鈴が、丘を見上げる。
 彼らは、ゆっくりと階段を登り始めた。
 丘の頂上に近づくと、一つの木製のベンチが見えた。
 そこに、一人の年配の男性が座っていた。