桜ノ丘の約束-10年前の後悔-

1. 桜ノ丘へ到着
   新幹線を降り、彼らはローカル線に乗り換えた。
 車窓から見える景色は、どこまでも広がる田園風景と、遠くに連なる山々だった。
 目的地である桜ノ丘は、観光地ではなく、地元の人々に愛される小さな丘だった。
 春になると、満開の桜が一面を覆い尽くし、美しい風景が広がるという。
「こんな場所があったんだな……。」
 泰亮が、少し驚いたように呟く。
「確かに、達也が言っていた"一度は見ておきたい場所"っていうのもわかる気がする。」
 基翔もまた、感慨深げに言った。
「でも、達也はどうしてこの場所に行きたがっていたんだろう?」
 智香が、ふと疑問を口にする。
「それを知るために、ここに来たんだ。」
 将貴が静かに言う。
「行こう。」