桜ノ丘の約束-10年前の後悔-

4. 旅立ちの日
   そして、数日後——。
 彼らは、桜ノ丘へ向かうため、新幹線に乗り込んだ。
 車窓から見える風景は、どこまでも続く山々と田園風景。
「達也は、こんな景色を見たかったのかな……。」
 智香が、車窓を眺めながら呟く。
「もしかしたら、そうかもしれないな。」
 将貴が頷く。
 彼らは、これから達也が見たかったものを、自分たちの目で確かめる。
 ——それは、10年の時を越えた旅の始まりだった。
(第10章・終)