桜ノ丘の約束-10年前の後悔-

3. 旅の準備
   彼らは、それぞれの仕事や予定を調整し、数日後に桜ノ丘へ向かうことにした。
 それぞれの役割を決める。
 移動手段、宿泊先の手配、必要な持ち物——。
 まるで10年前の文化祭の準備をしているような気分だった。
「なんか、不思議な感じだよな。」
 太一朗が、荷造りをしながら言う。
「10年間バラバラだった俺たちが、こうしてまた一緒に何かをしようとしてるなんてさ。」
「……そうね。」
 美耶が微笑む。
「もしかしたら、先生はこうなることを予想してたのかもしれないね。」
「先生のことだから、ありえるな。」
 泰亮が苦笑する。
 ——彼らは、10年ぶりに「同じ目的地」に向かおうとしていた。