ヴァンパイアくんに愛されるのは危険すぎる!

「あぁそっか、ヴァンパイアハンターのエース、聖城暁さんだもんね?」

「…………ひぇ。」

 校内使用禁止のスマホの画面を見せながら、ハンターとしての私の経歴を纏めたデータを映し出す壬生司。

 数行読んだけど嘘偽りなく書かれていて、自然と変な声が洩れてしまう。

 ……ごめんなさい、春君。私、約束守れそうにないよ……っ!



「うぅっ、胃が痛い……」

「どうしたの暁、今にも死にそうな顔して。嫌な事でもあったの?」

 嫌な事……って言えば、そうかもしれない。

 帰りの支度をしながら顔を覗き込んでくる乙華に、「そうかもしれなくもない……」と曖昧に返す。

 と言うのも、だ。

『ねぇ聖城さん。俺、もっと聖城さんのこと知りたいな。放課後そこの扉開けておくからおいでよ、聖城さんだって色々知りたいでしょ。』

 あの後私にそんな誘いをしてきた壬生司の表情は、煽りにも見えるくらい挑戦的だった。

 普段なら挑発的な態度に乗らないけど、せっかくの機会だし行く方向に決めている。

 けど、何か企んでそうで怖いんだよなぁ……。