メカニカルな彼らに囲まれています

お菓子と共に、同い年のキアくんを想像する。


学ランか、ブレザー姿のキアくん。クラスにいたら学校に通うのが楽しくなりそう。


本人は否定してるけど、モテないほうが逆におかしいよ。

だってデビュー当時と同じ黒髪なわけでしょ? ミステリアスなオーラを教室でばらまいてたわけでしょ?

アプローチされることはなかったとしても、陰で想いを寄せていた子、絶対いたと思うな。


教室の隅っこでキアくんをこっそり眺める女の子を脳内に思い浮かべていると、「そういえばさ」とショウくんが話を切り出した。


「ここちゃんは、今年のホワイトデーもお菓子交換するの?」

「うん。先月渡せなかった分も一緒に渡すつもりだよ」


風邪で寝込んでいたバレンタインシーズン。

当日から3日遅れで復帰したものの、テストが近づいていたというのもあり、安全面を考慮してお菓子は作らず。今年のバレンタインはもらうだけで終わった。