メカニカルな彼らに囲まれています

「ここちゃんが目の前にいるのに、乱暴な言い方で怒鳴り散らして……」

「いや、私はなんとも……」

「新井家の中でも年長組なのに、どっちが先輩だよって突っ込みたくなるよな」

「でも……っ、私を助けようとしてくれてたわけだしっ」

「それでも、あれは完全にやつあたりだった。叱るならイタズラしたことだけで良かったのに……」


一方的に反省の言葉を並べた後、最後に「かっこわりぃ」と自嘲気味に締めくくったショウくん。


……今ので、わかってしまったかもしれない。


稼働する日は基本的に休日。テスト期間中は丸1週間出番なしのときもある。

風邪を引いたことも、私じゃなくてフウリさんから知らされた。


口調がトゲトゲしいのは、ケイの態度が生意気だからというのも理由に含まれているかもだけど……これは十中八九、もう──。


「すぐ記憶が消える俺よりも、あいつのほうが圧倒的に物知りだし、穏やかだし。おまけにイケメンだから、つい目がいくよな」

「ショウくん……」

「ここちゃんがケイを頼りにしてるのは知ってる。けど……」