メカニカルな彼らに囲まれています

「違う! ここ! ベッドだよ!」

「ベッドぉ〜? なんもないじゃん」

「いるでしょ! あぐらかいてる金髪のイケメンが! 見えないの!?」

「いい加減にしなさい! 早朝からワーワーワーワーと!」


起床してわずか3分。初日の出ならぬ、初怒号が飛んできた。

そんな……っ、私だけにしか見えていないの……!?


「……夢とごっちゃになってるのね」

「昨日テレビ独占してたもんね」


呆然とする私に哀れみの眼差しを向ける2人。


いや、5分だけだし。確かにテレビの前を独占はしてたけど、キアくんだけ見てチャンネル変えたし。

言い返そうにも、さらにヒートアップしそうだったのでグッと呑み込んだ。


「おはよう、ここちゃん」

「……あなた誰」


部屋のドアを閉め、ベッドに座っている人物を睨みつける。


「どこから来たの? まさか不審者?」

「ふははっ、違う違う。ずーっとこの部屋にいたよ」