メカニカルな彼らに囲まれています

現在のお小遣いは、毎月2000円。

3年生になったら2500円に上がるので、テストの分を合わせると、最大で3500円となる。


「新年の願い事が、この春に叶うチャンスなの!」

「そうだそうだ! たかが数百円でも、若者にとっては大金なんだぞ!」


化ける音と共に激しく同意する声が聞こえて目をやると、ショウくんが乱入してきた。

今日はキアくんが音楽番組に出るため、録画のためにコンセントに繋いでたのだ。


「想像してみろ! 100円足りなくて1ヶ月遅れでキアくんのアルバムをお迎えしたご主人様の気持ちを!」

「アルバム……?」

「まさか、推し活のため?」

「当たり前だろ! 受験が終わるまではリリイベもライブもお預けなんだぞ!? 我慢するなら少しでも資金増やしたいよね! ここちゃん!」

「う、うん……」


推し活以外にも、漫画と小説に使おうと思ってたんだけど……ここは空気を読んで頷いておく。


「事情はわかった。けど、なんでショウくんが熱くなってんの」

「大切なご主人様が2対1で責められてて黙ってられっかよ」