メカニカルな彼らに囲まれています

「お疲れ様。朝早くから起きて、よく頑張ったな」

「ありがとう……」

「お疲れここちゃん。英語と国語、どっちも無双してたのかっこよかったよ」

「……」


フウリさんに続いて労いの言葉をかけてくれたケイ。

数秒沈黙を置いたのち、顔だけを横に向けて返事をする。


「それはどうもありがとう。ダーリン」

「……なんか昼間よりも目つきが怖いな」

「そう? 気のせいじゃない?」

「声のトーンもフウくんのときと比べて低いし。もしかして、勉強中にうるさくしたから怒ってるの?」


なんだよ、自覚あったのかよ。

ゆっくりと体を起こして、ケイにジト目を向けると……。


「そうだよ。おしゃべりダーリンのせいで全然集中できなかった!」


部屋中に響くくらいの声量で、思いきり言い放った。


「構ってくれないからって、いちいち話しかけてこないでよ」

「それは、ごめん。でも、そんなに怒らなくても……。最後のテストだから気合いが入るのはわからなくもないけどさ」

「同感。もちろんケイにも非はあるが、今までのテスト期間中も毎回触ってただろう」