メカニカルな彼らに囲まれています





「“〜♪ 朝焼けとともに〜♪ nanana〜……”」


耳元で心地よい歌声が聞こえてきた。

この包み込まれるような優しい歌声……もう朝なのか。


ずっと聴いていたい気持ちを抑えて、目を瞑ったままスマホに手を伸ばす。


……ん? 何これ? 毛布? にしてはやけにフサフサしてるなぁ。ぬいぐるみが落ちたのかな?


薄く目を開けて、謎の感触の正体を確かめる。


「アハッピーニューイヤー。アンドグッドモーニング」


視線の先にあったのは、毛布でもぬいぐるみでもなく──金髪の美少年。


おおお、なんと美しい……。新年早々イケメンに見つめられる夢なんて、ツイてるなぁ私。一富士二鷹三茄子ほどじゃないかもだけど。


ん……? でも初夢って、元日の夜から2日の朝にかけて見るんじゃなかったっけ……?


パチパチと瞬きを繰り返すと、自分の手が彼の頭に伸びているのに気づいた。


「よく眠れた? ここちゃん」

「……うわぁぁぁぁぁ!!」