メカニカルな彼らに囲まれています

力強くも温かい応援に、覚悟を決めた。

コップの水を1口分口に含んで、少し上を向く。


「急がなくて大丈夫だからな」

「ここちゃんのペースでいいからね」


彼らの声かけに頷き、その状態で数回深呼吸。

心臓が落ち着いてきたところで開封した粉薬を入れて口を閉じ、1、2、3のカウントで思いっきり飲み込んだ。


「飲めたじゃん〜! やったね!」

「よく頑張ったな。偉い偉い」

「……ありがとう」


正面の彼からは、満面の笑みで両手を握られて。隣の彼からは、頭をポンポンと撫でられた。

なんだか子ども扱いされてる気がするけれど……年齢的にはまだ子どもだし。ここは素直に撫でられておこう。


「あ、若菜と寿音に連絡したいんだけど、いい?」

「はーい。どうぞー」


残りの水を飲み干して口の中の苦味を消し、スマホに戻ったケイを操作する。

連絡したところで返ってくるのは放課後だけど、忘れないうちにね。