メカニカルな彼らに囲まれています

「おおーっ、しおりとピッタリ! クオリティも高いし、完璧じゃん!」

「だね。デザインも可愛いし。ありがとう心」

「えへへ。気に入ってもらえたのなら光栄です〜」


後部座席から飛んできた褒め言葉に、さらに頬を緩ませる。


「食事中ずっとスマホ触ってると思ったら……しおり作ってたの」

「今回のおでかけは特別だからね!」


寿音と若菜とはもう何百回と一緒に遊んできたけれど、今回は初の遠出。

心ゆくまで楽しんでもらえるよう、旅のしおりを作成した。


表紙と裏表紙は、デザインアプリとフリー素材を使って。

移動スケジュールや立ち寄る施設、オススメのお店などは、ケイの力を借りて決めた。


平日は情報収集、休日は編集作業に明け暮れて、最後のほうは目と手がクタクタだったけど……結果、喜ぶ顔が見れたので後悔はしていない。


途中で休憩を挟みつつ、カーナビの案内通りに道を進むこと約2時間。目的地に到着した。


「うわぁ〜! なんて立派な鳥居!」

「おっきいね〜。バス2台は余裕で入りそう。神様も巨大だったりして」

「だとしたらみんな参拝どころかビビって逃げちゃうって〜!」