メカニカルな彼らに囲まれています

たとえ第二志望でも、妥協はしたくなかったらしい。

受験が終わるまでお姉さん優先の生活スタイルだそうで、現在帰宅してすぐお風呂に入っているとのこと。


「1人減って少しはのびのびできると思ったのに……」

「兄弟がいると大変なんだねぇ」

「そうね。遊び相手がいるのはいいんだけど、気を遣わなきゃいけないのがほんとストレス。若菜は家族に対するストレスってある?」

「うーん、あんまないかなぁ。お父さんが帰って来るまで2人だし。たまにお手伝い頼まれるくらいで、口うるさく感じたことはないかも」

「いいなー。めちゃくちゃ平和じゃん」


「自由が恋しい……」と呟くと、今度はぐでんと机に突っ伏した。


寿音には気の毒だけど……気持ちはわからなくもないんだよなぁ。

去年の期末テスト期間中、私が隣の部屋で勉強しているにも関わらず、テレビを大音量で観てて。笑い声が聞こえるたびにイライラしちゃって全然集中できなかったもん。


「心はある? 実優ちゃんにイラッとしたこと」