メカニカルな彼らに囲まれています

バイバ〜イと手を振ったところで、通話が終了した。


「新年早々、気の毒だね」

「そうだね……」


若菜と同じく、寿音も小学校時代からの仲。

クラスは離れているものの、家は徒歩で行ける距離にあるため、今も毎月遊んでいる。


昔から風邪知らずで、去年はクラスで唯一の皆勤賞だったのに。

『年末年始は神社巡りする!』って言ってたから、もしかしたらそこでかかっちゃったのかな。


「だから冬場は特に、こまめな手洗いが大切なんだよな」


低音ボイスが聞こえて目をやると、またもやフウリさんが椅子に腰かけていた。


「ビックリした……。ただいま」

「おかえり。お友達、災難だったな」

「うん……。でも、昨日よりかは楽みたいだからホッとした」


昔かかったことがあるからわかる。

頭にのどに全身に……全部やられるんだよね。のどだけでもマシなら良かった。


「先月から患者増えてるみたいだから気をつけないとねー。ってなわけで、暖房つけて」