メカニカルな彼らに囲まれています

穴に身を隠したい衝動に駆られていると、後ろから抱き寄せられた。

片方の腕は私のお腹に回されていて、もう片方は私の目元を覆っている。


ううぅっ、中身はスマホなのに……っ。

視界が遮られている分、温かさがよりダイレクトに伝わってくる。


「心ー! 洗濯物持っていってー!」


すると、ドキドキムードを破壊する母の声が聞こえた。


「ここちゃんママ、朝から元気だねー」

「あはは……」

「ほらケイ。離れて離れて」


フウリさんに身を剥がされ、「はぁーい」と渋々返事をしたケイ。

やっと解放されたと一息ついたのもつかの間。


「時間かかってもいいから、今日中には終わらせるぞ」

「はーい……」


鋭い眼差しからは解放されず。

洗濯物を部屋に運び、彼らに見守られながら2時間かけて服の山を片づけたのだった。