メカニカルな彼らに囲まれています

「あ、おかえりここちゃん」

「ただいま。……お友達?」


微笑む金髪くんに返事をした後、美形機械くんたち(?)にチラリと目を向ける。


白い頭の彼は、その場で突っ立ったまま目を見開いていて。

一方黒髪の少年は、円らな瞳をキラキラと輝かせている。


「……驚かないのか?」

「えっ」

「まさか、俺だけ見えていないとか?」

「あぁいえいえっ、見えてます見えてます。ハッキリと」


動揺する白い髪の彼に早口で答えた。


見知らぬ人物が自分の部屋にいるのに、全く取り乱さない。こんな反応されたら逆に戸惑うよね。

でも昨日、スマホが擬人化する瞬間を目の当たりにしたから、「また誰かが化けたのかなー」って呑気に捉えちゃってるよ。


我ながら適応能力高いなと自画自賛していたら、黒髪の少年が私の目の前にやってきた。


「おかえりここちゃん! あ、この姿ならはじめましてのほうがいいかな? テレビのショウです!」

「テレビ……?」

「うんっ! このお家には10年くらい住んでるけど、ここちゃんの部屋には2年前の春からいます!」