メカニカルな彼らに囲まれています

──スマホに戻った彼を抱えて、私は急いで母の元へ向かった。


『階段を下りる途中でうっかり落としてしまった』

『電源ボタンは反応するが、画面が反応しない』


そう説明した後、父にも電話で知らせると、『そのままだと危ないから直してもらったほうがいい』と言われ、モール内にある携帯電話ショップへ。

店員さんに調べてもらったところ、画面の他にも内部も損傷しており、修理に出すことに。


幸せ気分から一転、お葬式ムードで帰宅。

部屋に戻ると、また涙が溢れ出してきて。フウリさんとショウくんに泣きついた。


「──多分ケイはさ、昔のここちゃんに戻ってほしかったんだと思う」

「昔……最初の頃って、こと?」

「うん。こういう言い方は、追い打ちをかけるかもしれないけど……あいつ、自分のこと責めてた。ここちゃんがイライラしてるのは俺が上手くできないせい、俺が関わるたびにここちゃんの笑顔を奪ってるんじゃないかって」


ショウくんはティッシュで私の涙を拭いながら、「今のここちゃんみたいに泣いてた」と付け足した。