独り言を呟くように返答する。
一体、何が起こったのだろうか。
時間を潰そうとスマホを取り出したら、いきなりボンっ! と白い煙に包まれて。
そしたらスマホが消えていて、代わりに数時間前に見た金髪イケメンくんが隣に立っていたのだ。
白いパーカーのポケットに手を突っ込んで寒さを凌ぐ彼を恐る恐る見上げる。
「あの、さ」
「ん?」
「本当にあなた……私のスマホなの?」
とはいえ、正直まだ信じがたい。
だって機械が人間に変身するって、アニメとか漫画の世界でしか見たことないもん。
「証拠を見せて」と小声で頼むと、「いいよ」と余裕たっぷりに口角を上げて……。
「昨日は朝の9時41分から11時36分までSNSで時間を溶かして、昼は1時20分から4時28分まで友達とリモートで忘年会」
「え」
「夜は10時3分から夜中の12時9分までアイノチカイの生配信を楽しんで、その1分後に『あけましておめでとう』と友達に返信して就寝」
「ええっ、ちょっ」
「アラームに設定している曲は、アイノチカイの『目覚め』。2ndシングルのカップリング曲でありながらもファンの人気が高く、ライブでも毎公演歌われていて──」
一体、何が起こったのだろうか。
時間を潰そうとスマホを取り出したら、いきなりボンっ! と白い煙に包まれて。
そしたらスマホが消えていて、代わりに数時間前に見た金髪イケメンくんが隣に立っていたのだ。
白いパーカーのポケットに手を突っ込んで寒さを凌ぐ彼を恐る恐る見上げる。
「あの、さ」
「ん?」
「本当にあなた……私のスマホなの?」
とはいえ、正直まだ信じがたい。
だって機械が人間に変身するって、アニメとか漫画の世界でしか見たことないもん。
「証拠を見せて」と小声で頼むと、「いいよ」と余裕たっぷりに口角を上げて……。
「昨日は朝の9時41分から11時36分までSNSで時間を溶かして、昼は1時20分から4時28分まで友達とリモートで忘年会」
「え」
「夜は10時3分から夜中の12時9分までアイノチカイの生配信を楽しんで、その1分後に『あけましておめでとう』と友達に返信して就寝」
「ええっ、ちょっ」
「アラームに設定している曲は、アイノチカイの『目覚め』。2ndシングルのカップリング曲でありながらもファンの人気が高く、ライブでも毎公演歌われていて──」



