メカニカルな彼らに囲まれています

人気のないベンチに座って、一休み。


「なるべく今月中には見つけるから!」

「そんな急がなくていいのに……」


ガッツポーズをすると、困り眉で「ありがとね」と返された。


スマホと一緒に買ってもらった、プラスチック製のケース。

汚れが目立ちやすいから、毎日除菌シートで拭いて、月に1度は取り外して丸洗いしていた。


けど……ピュアホワイトだったのは1年だけ。

2年生に上がってから劣化が進んで……今はお世辞にも純白とは言えないほど黄ばんでいる。

だから早く新調させてあげたいんだよ。


変色した両袖の裾を眺めていると、突然ケイがキアくんの曲を歌い始めた。

お母さんからの着信とのことで、頬に触れて応答する。


「もしもし。何?」

【買い物終わったから、そろそろ帰るよって。今どこにいるの?】

「2階。端っこのベンチ……食料品売り場側のとこにいる」

【そう。もう用事は終わったの?】

「うん。お母さんはどこにいるの?」

【今食料品売り場から移動してて、パン屋さんに行くところ】

「わかった。今からそっちに行く」