メカニカルな彼らに囲まれています

「それで遅くなったのね」

「うん。でも、成績はいい感じだったんだよ!」


パンパンに敷き詰められたバッグから通知表を抜き取り、堂々と開いて母に渡す。


「5、5、4、5、5……確かにいい感じね」

「なに? これって5が1番いいの?」

「その通り! あとあと、学年では8番、クラスでは3番だったんだよ!」


次に、テストの点数と順位が書かれたファイルを取り出して見せた。


2年生ラストの成績は、国語98点、英語95点、社会97点、理科91点と、自己最高点数を獲得。

数学は81点と、惜しくも5とはならなかったが、こちらも自己最高点数を更新。


よって、来年度のお小遣いは、進級分の500円と四教科分の400円を足して、2900円となった。


「実優の成績も良かったみたいだし? 今日は豪華にステーキでも」

「いいねそれ! 今日特売のチラシ入ってたし! ねぇ、いいでしょうお母さん」

「はいはい、わかったわよ」