メカニカルな彼らに囲まれています

え、嘘だろ。

昨日撮ったスクショを元に探してみるが、第2候補は見事にどっちも売り切れ。

第3候補に関しては、そもそも陳列されていなかった。


「なんで全部ピンポイントでないんだよぉぉ。1個くらいあってもいいじゃないかぁぁ」


周囲に人がいないのをいいことに、陳列棚に怒りをぶつけはじめた。

50色以上も置いてある中で、片方だけならまだしも、両方ともないのは、そりゃ一言文句も言いたくなるよな……。


「全滅なら、通販で取り寄せるしかないのかな……」

「いやいや、まだ諦めるのは早いよ。この系統なら100円ショップとか、他のメーカーにあるかもしれないよ? ほら、あのへんのブランドなら、そこまで値段も張らないと思うし」


斜め前方のプチプラコスメの陳列棚を指差す。


種類はここの売り場よりも5分の1ほどと劣るが、それでも基本的な色は全て置かれている。

多少妥協すれば買い揃えられるけれど、ここちゃんは首を横に振って……。


「確かにワンコインで収まる値段だけど、なるべくブランドは統一させたいの。もし自分だけ安物だったら嫌じゃない?」

「それは、まぁ……」