メカニカルな彼らに囲まれています

金額を伝えると、かごを床に置いてお財布の中身を確認しだした。

お得さ重視なら5個入りのチョコレートだけど、今日は他にもプチギフトを買う予定だからな。


吟味した結果、1個あたりの値段よりも全体での値段を優先したようで、クッキーサンドを購入することに。

催し物売り場を後にしたここちゃんは、その足で化粧品売り場へ。


「えええ……嘘でしょぉぉ……」


マニキュアが陳列された棚の前で、ガクッと肩を落としたここちゃん。


「どうしたの?」

「お目当ての色がない……」


陳列棚には、原色をはじめ、ラメ入り、パステルカラー、流行りのくすみカラーに、季節限定の色が置かれていた。

一見豊富な品揃えだが……ところどころ、品切れの列が見られる。


どうやら寿音ちゃん用と若菜ちゃん用、どちらも品切れの様子。


「大丈夫だよ! まだ第2候補、第3候補があるって!」

「……それもないよ」