寒がりなわたしの彼はすぐにわたしを抱きしめたがるから

隠したはずの手をマーリーが掴んでぎゅっと握った。

「ほんとはもっとカンちゃんとあそびたいの!」

グッと力の入った瞳でわたしを見てた。

「春は一緒に公園でお花見したし夏はプール行ったし秋は焼き芋食べたじゃん!つぐみんが焼き芋売ってる声が聞こえるから追いかけようって追いかけて食べたら口の中パサパサで全然飲み込めないねって話して…」

マーリーの声が小さくなっていって、わたしの手を握りながら震えてた。

「冬は…っ、冬は雪が降ったら雪だるま作りたいしスキーもしたいし知ってる!?新しく体育館にスケート場ができたの!カンちゃんとつぐみんと行ったら、楽しいなって…っ」

「マーリー…?」

ポタッとマーリーの瞳から涙がこぼれた。

「でもカンちゃん行けないからっ、寒くなると一緒にあそべないから…いやなんだもんっ」

「…っ」

そんな風に思わせてたんだ…

でもわかってる、そう思われてもしょうがないって。

せっかく誘ってくれても断るしかできないわたしだもんー…