寒がりなわたしの彼はすぐにわたしを抱きしめたがるから

グッと腕を引っ張られ、あぐらをかく膝の上すっぽりと閉じ込められる。

「………え?」

人肌よりあったかいこの感覚…
いつもわたしが抱きしめてる感覚と似てる…! 

え、コレはもしかして…っ 

え!?


「えぇぇーーーーーーっ!!」


ぱくぱくと口を動かしながらそろーっと振り返る、ポカポカ温かい腕に抱きしめられたまま顔を見るように。


ほ、ほんとにほんとに?

ううん、そんなまさかっ!

でもすっごくわかる、この感じ…


モコモコでふわふわのセーターはずっと使ってるポーチだからちょっとくすんじゃって、金色の髪はファスナーが開けやすいようにってママがくれた糸を束ねて端を結んだタッセルって飾り…

に似てるから。


そう、似てる…

から?


いやいやいや、そんなわけないよ! 
そんなわけない!

でも…っ

「こんな冷たくしてんじゃねぇーよ」

お顔がすごくいい!カッコいい…!!