寒がりなわたしの彼はすぐにわたしを抱きしめたがるから

本当におやすみ5秒で、ポカポカ気持ちよくて朝が来たことにも気付かないぐらいぐーっすり…

「おい、柑乃っ!」

バサッとふとんを剥がされ目が覚める。冷気が一気に体を襲ったから。

さむっ

「いつまで寝てんだよ!?」

え、もう朝!?早くない!?

アラーム鳴った…?

「ん~…まだ眠いよぉ~…」

むぎゅっと佐湯くんがわたしにくっ付いて、そんなわたしも気付けば佐湯くんのこと抱きしめてたんだけど。

「何してんだ!?」

グッと首根っこを掴まれた佐湯くんはブンッと暖の力によって投げ飛ばされた。

あ、もっと寒くなった!佐湯くんの温もりもなくなった!

「いたい~…っ」

ぐすんっと涙目になった佐湯くんが頭をさすりながら起き上がる。

思いっきり飛んでったけど大丈夫だった!?佐湯くん軽いから勢いすごかったけど!

「ちょっと暖!何してるのはそっちでしょ!?あぶないから!」

「それはこいつが必要以上にくっ付くから!」

「佐湯くんはわたしをあたためてくれてたんだよ!」

すぐに佐湯くんのもとへ駆け寄って、どこもケガしてないか確認する。

見たところは大丈夫そうだけど…


「誰でもいいのかよ」


……え?
それって何、どーゆう意味?